2020年9月19日放送の「ゴッドタン」は、アンガールズ田中さんの「勝手にお悩み先生」第3弾。私の住んでいる地域での放送は数か月先になるのですが、TVerの見逃し配信で、放送直後に視聴。
こちらのテレビ東京のサイトの記事にもある通り、まだ本人すら自覚していない悩みを指摘し、見事に解決していくアンガールズ田中さんの観察力や洞察力、分析力が見事で、毎回、感心しながら楽しく見ている企画です。こちらに、大好きな阿佐ヶ谷姉妹が登場ということで、半分ドキドキ、半分ワクワクしながら、放送日を心待ちにしていました。
これ以上売れていいかという葛藤
アンガールズ田中さんが、阿佐ヶ谷姉妹の悩みとして言い当てたのは「これ以上売れていいかという葛藤」。
確かに、レギュラーの仕事が次々と決まった2020年4月以降、阿佐ヶ谷姉妹の人気がどんどん上がっている気はします。これは、2019年11月末にファンになったばかりの私でも、色々見聞きする中で、実感しているところです。*1
特に、ラジオやテレビでの阿佐ヶ谷姉妹の言動を記事にしたネットニュースが、番組放送直後に上がるようになったのが顕著な変化だったように思います。それだけ「阿佐ヶ谷姉妹」で検索して、流入してくる人が多いという証拠でしょう。阿佐ヶ谷姉妹について書けば、アクセス数が稼げるから、たくさん書かれるんですよね、きっと。しかも、今のところは、好意的な内容の記事しか書かれていない。嬉しくて、ありがたいことです。
一方で、ファンとしては、この状況に、勝手に不安を感じていたところもありました。
今のところ、言動についての減点要素が、ほぼ皆無に見える阿佐ヶ谷姉妹ではありますが、人間ですから、きっと完璧ではありません。好感度抜群のタレントさんが、何か失敗があった時に、世間から手のひら返しされたケースが過去にたくさんありました。また、露出が増えるほどに、色んな価値観を持つ人の目に触れることになりますから、今までにはなかったような、ご意見が届くことになるかもしれません。
売れ始めた以上、2人は「終わりのないマラソン」をスタートし始めてしまっているんです。芸能界というのは、終わりのないマラソンなんですよ。これからもずっと、しんどいことは続く。一生走りつづけるしかないんです。これはもう逃げられないです。
田中さんは、こんな風に分析しましたが、しんどすぎて、息切れしてしまったら、阿佐ヶ谷姉妹、終わってしまうじゃないですか!
ファンとしては、二人が、楽しそうにのほほんと暮らし、ゆかいにふざけあっている姿を、いつまでも見ていたいのです。
心身ともに健やかに幸せに過ごしていてほしい!そして、阿佐ヶ谷姉妹のお仕事を出来るだけ長く続けていってほしい!
大丈夫なんだろうか……そんな一視聴者の、勝手な不安を見透かすように、田中さんは新たな問いを提示します。
阿佐ヶ谷姉妹は競争社会で生きていけるのか?
私が不安に感じていたのは、ズバリ、それでした。
自然体が魅力の阿佐ヶ谷姉妹。特にみほさんは頑張りません。勝手にお悩み先生でも、矢作さんから「そんな(過酷なマラソン走り続ける)覚悟は、みほさんには、絶対にないでしょ?」って言われてましたが、テレビの企画でもすぐに諦めるし、カメラやマイクの前では、あんまり反省してみせません。そういうところが、エリコさんの絶妙な「たしなめ」と相まって、逆に、とても面白いんですよね。ファンとしては、たまらなく好きなところの一つです。
一方で、エリコさんは、びっくりするくらい気配りのできる方です。Twitterの返信企画*2をしてくださった時も、コツコツと一人ひとりに丁寧な返信をされていました。「全員に返信しました!」なんて宣言せず、静かに最後まで一人ひとりに向き合われていた姿が美しく、感銘を受けました。
エリコさんも、負けず嫌いを発揮してガツガツ頑張るタイプには見えないのですが、「誰かのために」ということだと、人一倍頑張ってしまう方のように感じました。色々と気が付いてしまう分、無理されてないか勝手に心配になって、「疲れないのかな…」とTwitterで大きな独り言をつぶやいたら、古参のフォロワーさんから「江里子さんはそれが性分なんですし、隣にみほさんもいますから大丈夫ですよ!」と声をかけていただいたこともありました(古参さすが!)。が、そうは言っても、露出が増えるほどに、色んな人が色んなことを言ってくるわけで、エリコさん、気にしないかな?気にしないでいいんですよ?と、勝手に心配になってしまうのです。
少なくとも表向きには、上昇志向を見せることはほとんどなくて、どこまでもマイペース。ご近所さんやお仕事関係の方はもちろんのこと、熱心なファンからちょっとミーハーな一見さんまで、誰にでも分け隔てない優しさで接する。そして、阿佐ヶ谷で、かつてのオードリーの春日さん並みにほとんど無防備に暮らしている。
こんなのほほんとしたやさしい人たちが、芸能界という生き馬の目を抜く競争社会で、果たして生き残れるのだろうか。売れすぎて大丈夫なんだろうか。息切れしないだろうか……などなど、外野から素人が、勝手な心配をしてきたわけです。
しかし、この問いに対する田中さんの結論はこうでした。
唯一無二のおばさんキャラは過酷なマラソンで勝てる
「THEおばさんキャラはお茶の間に非常にフィットする」
「芸人の実力を持ったおばさんはずっとテレビに出る」
そして「続けているだけでいい。ありのままで。」
田中さんは、力強く阿佐ヶ谷姉妹の背中を押すような言葉をかけておられました。
この、ありがたい言葉に、エリコさんは号泣していましたし、ファンとしても、不安や心配を感じていた分、嬉しくて、ちょっともらい泣きしてしまいました。
そして、田中さんの「唯一無二」という言葉。
言われて、ハッとしたんですよね。
阿佐ヶ谷姉妹と競合する人って、ひょっとして、他にいないんじゃない?
だったら、どんなに売れても、誰かを蹴落とすこともないから足を引っ張られることもない。椅子取りゲームの椅子は、常にそこだけ空いているんだから、自ら勝ち取る必要もない。それなら、阿佐ヶ谷姉妹は今のままずっと変わらず、居続けられる、いや、居てくれるかもしれない。
思い返せば、明日9月22日で、阿佐ヶ谷姉妹に落ちて丸10か月。私自身、何度も、その唯一無二性を感じてきたのではないか?
- おばさんなのに、純粋で素直すぎる。結果、笑顔が美しい。顔がいい。
- おばさんなのに、仕草がかわいい。でも、あざとくない。
- おとなしくて頼りなさそうなのに、頑固で芯が強い。
- たぶんきっと、年齢なりに苦労した経験もあるだろうし、嫌な思いもしてきただろうし、積み重ねてきたことへの自負はあるんだろうけれども、そういうものは、面白エピソードにならなければ、外に出さない。芸人として生きる美学を感じる。
- いつも楽しそうにみえる。すぐふざけるけど、ふざけすぎないから、うっとおしさが皆無。
- おばさんの自虐が芸風だけれども、自虐しすぎない。良い塩梅。
- おばさんらしい意地悪な観察眼を持っているけれど、アウトプットの仕方が上手で、意地悪さより面白さが勝つ。
- 何も面白いことをしようとしていない風なのに、なぜか面白い。素材が強い。
- ピンクドレスのニコイチ、どんな背景に置いても画が面白い。強い。
- 阿佐ヶ谷姉妹のネタは阿佐ヶ谷姉妹にしかできない。強い。(THE W審査員コメント)
- ワードセンスが抜群なのに、センス出しすぎてない。嫌味がない。
- ファイティングポーズをとらずして、勝つ。
- でしゃばらないのに、さりげなく有能。トークスキル高い。裏回しもできる。
- お笑いが大好きという気持ちがまずあって、他の芸人さんへのリスペクトが半端ないのが、かわいい。
- 歌がうますぎるのに「俺の歌を聞け」という押しつけがましさが皆無。ただただ歌うのが好きで楽しくて仕方のないという感じ。尊い。
- 「おばさんの多様性」という価値観や、女二人暮らしを続けるライフスタイルって、無茶苦茶尖っているのに、声高に言わないから、逆に、男女問わず、その生き方がじわじわと共感を集めている。
- 彼女たちを見続けていたら「おばさん」という言葉が、ネガティブなものでなくなってくる。
- 「おばさん」であることにニュートラルだから、開き直っていない。
- 強いこだわりがない。もてたいし、きれいにもなりたい。オシャレな暮らしにも憧れる。でも、それ以上に、気楽でいたい。その点、美魔女や肩に力の入った「つくられた自然体」とは一線を画している*3
- 芸風を邪魔するような華美なメイクはされていないけれども、「おばさんだから」と開き直っていないから、髪や肌がとてもきれい。最近、ふんわり眉毛がかわいい。
- 下ネタ言っても、なぜか清らかなままな感じがする。ちょっとした、おかしさもあって、かわいい。
- 時々、セクシーさが溢れてしまっているけれども、無自覚な感じがグッとくる。清潔感のあるエロス。
- 経済的にそこそこ豊かなご家庭で、きちんと親に愛されて育った人特有の品の良さを感じる。セレブと違って、とても身近に感じられる品の良さ。日々の暮らしも、貧乏でなく堅実。だから、節約エピソードも痛々しくない。
とりあえず、思いついたことを書いてみましたが、ただの、痛いファンの煩悩と妄想の羅列になってしまいました。
でも、書き出してみて、改めて思ったのは、これらの唯一無二……というか、私が阿佐ヶ谷姉妹のことを「いいな」と思う点って、全て、「ありのまま」の阿佐ヶ谷姉妹だからこそ、発揮されている魅力であるということでした。
他の人がどう思うかは正直わからないけれども、少なくとも、私にとっては、阿佐ヶ谷姉妹は、唯一無二、私自身が、こんなに夢中になれる「おばさん」は阿佐ヶ谷姉妹しかいないのです。
だから、これからも、阿佐ヶ谷姉妹が、素敵なところ、かわいいところ、おもしろいところを、馬鹿みたいに褒めまくって、自分自身で、勝手な不安を、吹き飛ばしていこうと思いました。
きっと、大丈夫!
田中先生、ありがとう!
*1:実は、ファンになってから半年ほど、毎日欠かさず「阿佐ヶ谷姉妹」のキーワードでパブリックサーチをしていました(気持ちわるいですねw)。ここからは単なる私の主観で、ひょっとしたら全く違うかもしれませんので、話半分に聞いていただきたいのですが、2019年の11月末頃から数か月は「美容院に行ったら阿佐ヶ谷姉妹になった」というツイートが目立つ感じだったと思います。ヒルナンデスで初めてのロケVTRが流れた3月から特に好意的なツイートが目立ちはじめた印象です。書籍『のほほんふたり暮らし』とお茶やお菓子を映したインスタグラム投稿が目立ちはじめたのも、文庫版が出版された2月頃からでしょうか。幅広い年齢層の女性から「ほっこり」「癒し」「ていねいな暮らし」といった、内面的な豊かさを表現するためのアイテムの一つとして、この書籍が受けとめられていると感じました。今、「阿佐ヶ谷姉妹を好きな私」は、きっと、多くの人にとって、とても素敵なものなのです。あ、もちろん、私も、「阿佐ヶ谷姉妹を好きな私」のことが好きですよ。だから、こうして、Twitterやブログで言及することをやめられないんです。最近になっても、「2人は本当の姉妹じゃないんだ」というツイートが見られますが、改めて、阿佐ヶ谷姉妹に関心を持ち、新たにファンになった方が増えたからではないかと思われます。
*2:
ファンとのあたたかなやりとりを横から見せていただいて、たくさんの幸せな気持ちを与えてもらえた、すばらしい企画でした。
*3:「美魔女や肩に力の入った「つくられた自然体」と違って好感が持てる」というのは、モーニングルーティン動画を見たハロ垢のフォロワーさんの感想ツイートから頂きました。